アルミパレットとは?メリット・デメリットと入手方法も徹底解説!

企業の物流担当者のなかには、アルミパレットという種類を知り詳しく知りたいと考えている人もいるのではないでしょうか。パレットによっても価格や重量など変わってくるからこそ、どの素材を使えばいいのかは業種によって変わってきます。アルミパレットのメリットやデメリットはもちろん、入手方法についても詳しく説明していきます。自社に適したパレットを探している人も、アルミパレットについて熟知したうえで選ぶようにしてください。

アルミパレットとは?

アルミパレットとは、名前からもわかるようにアルミ製で製造されたパレットのことをいいます。荷台としての役割を持っているものになり、工場や倉庫で荷物を載せるときに活躍します。他のパレットとの違いとして軽いのはもちろん、丈夫で耐久性に優れている点です。

水洗いもできるなど使い勝手の良さでも知られており、多くの業種で取り入れられているのも特徴です。アルミパレットは、防虫や防カビが期待できることから「食品業界」でもよく利用されており、衛生面に優れている点もあり「医療関係」「化学品」などの業界でも使われています。

長く使えるパレットとしても人気があるため、価格こそ高いものの長期的な目を見て使えるパレットを探している業者からも選ばれています。

アルミパレットの主な形状・タイプ

アルミパレットは一口に言ってもさまざまな形状があります。その形状によって機能性も大きく異なるため、まずはそれぞれの形状やタイプを理解したうえで、アルミパレットを選ぶようにしましょう。

単面型アルミパレット

単面型アルミパレットは、下板がついていない形状からスキッドパレットと呼ばれているものです。裏面が下駄のようになっているため、ハンドリフトで使いやすいことでも知られ、シンプルな形状でワンウェイ出荷に適しているのが特徴です。フォークの差し込みが簡単にできるため、作業をスムーズにでき作業効率を高めることにも繋がります。単面型アルミパレットには「ネスティング型」と呼ばれているものもあり脚の部分が絞り込んでいる状態になり、使用しない時にスペースを節約できるものもあります。

片面型アルミパレット

片面型アルミパレットは、ハンドリフトにも対応しているタイプになり強度を高めつつ使用できるアルミパレットです。必要に応じて下板を追加できるため、柔軟に対応できる点もメリットと言えます。表面と裏面が別の形状になっているため、ハンドパレットのトラックでも使用できます。両面型よりも軽量のものが多いため、作業性を高めつつ経済的な負担を減らせる特徴もあります。

両面型アルミパレット

両面型アルミパレットは、パレットの表と裏が同じ形状になっているものです。そのため差ができにくく安定した直段積みができるなど重量感のある荷物を輸送したいときにも適しています。パレットのデッキ面がメッシュになっているものや、ベタ目タイプになっているものなど種類もあります。輸送の際に表と裏のどちらを使っても強度の変化もなく荷積みの負担を減らすことにも繋がります。倒壊のリスクも減らせるため、安全性を高めて輸送できる特徴もあります。

アルミパレットのメリット

アルミパレットを使うことは多くのメリットが考えられます。

具体的にどのようなメリットがあるのか詳しく見ていきましょう。

軽量でありながら強度が高い

アルミ製のパレットは軽量で扱いやすいのはもちろん、強度が高く丈夫で使いやすいメリットがあります。そもそもアルミニウムは新幹線・飛行機などのボディにも使われている素材になります。よく使われている合成樹脂の軽量感や、鉄の重量を上回るようなバランスの良さも持っています。まげ、ねじれなどの変形にも強く柔軟性にも優れています。軽量で強度の高いパレットを希望している人は、いいとこどりのアルミパレットがおすすめです。

経年劣化が遅く耐用年数が長い

経年劣化が起こりにくく耐用年数の長いパレットを探している人にもおすすめです。物流パレットでよく見かける木製パレットは、安価な価格で購入しやすいものの湿気や紫外線に弱く腐食が起こりやすくなってしまいます。そのため屋外には向かず耐用年数は3年程度だといわれています。アルミパレットの扱いによっても変わってくる部分はありますが、きれいに使用している場合は10年以上使えるケースも少なくありません。パレットを長く使いたいと考えている企業にとっても耐用年数の長さは大きなメリットです。

錆が発生しにくい

物流パレットも業界によって錆びなどの衛生面が厳しいケースも少なくありません。空気中にある酸素とアルミニウムが反応することによって「酸化皮膜」という現象が起こり、錆びにくい仕様になります。ステンレス製のパレットと同じように、錆びのリスクを減らせる点も大きなメリットと言えます。そのため、食品業界や医療業界でも多く取り入れられているパレットでもあるのです。もし、錆びてしまったとしても重曹+クエン酸で落とせるため長く安心して使えます。

衛生管理が重要なシーンでも活用できる

アルミパレットは、衛生的に使いたい業界にとっても役立つ仕様でできています。非磁性体という特徴を持っているため、空気中にある粉塵が付着するリスクもほとんどありません。汚れがつきにくく長く使える点もアルミパレットのメリットと言えます。また、汚れが気になってしまったとしても水洗いで洗浄もできるため、雑菌が繁殖するリスクを減らすことにも繋がります。アルミパレットはメンテナンスがしやすく使い勝手の良いパレットと言えます。

軽い凹みは補修できる

アルミパレットは、軽くへこんでしまったときも補修できる特徴を持っています。変形のリスクもほとんどない素材でできているため、多少の衝撃にも強く、十分な頑丈さを兼ねそろえています。パレットの種類によっては凹み部分があると荷積みができなくなってしまったり、使えなくなってしまうものもあります。曲げやねじれにも強いからこそ、多少の凹みであっても買い替える必要がなく、長い目で見てもコスパに優れているパレットと言えると思います。

リサイクル可能で環境にやさしい

アルミパレットはリサイクルにも対応しており、経済的にも環境にも優しい特徴があります。また、スクラップ価値も高いパレットになるため、リサイクル時の有償価格が期待できる点もメリットと言えるでしょう。パレットは使わなくなったときの処分に困ることも多くありますが、アルミパレットにはその心配もなくリサイクルでき、環境にも優しく使い勝手が良い点も大きなメリットと言えるでしょう。

アルミパレットのデメリット

アルミパレットには多くのメリットがある一方で、少なからず注意点とも言えるデメリットもあります。

具体的にどのようなデメリットがあるのか見ていきましょう。

極度の高温には対応できない

アルミパレットは極度の高温である100℃以上に耐えることはできません。

一定以上の温度になると強度が低下してしまうリスクもありますし、変形してしまう可能性も考えられます。とはいえ、溶融するような高温でもない限りはそこまで心配する必要もありません。耐火性にも優れているため、引火のリスクも少なく防火性を意識したパレットとしても評価されています。

倉庫のようにたくさんの荷物を保管している場所でも、火災の延焼を助長することもありません。

価格が高い

アルミは、高騰しているため価格が高くなってしまうデメリットもあります。運送費の高騰によって仕入れ額(海外からの)仕入れ値に影響しているのはもちろん、製造する過程で電力を大量に必要とすることが影響しています。エネルギー価格の高騰によって、アルミが高額になっているからこそアルミパレットの価格も高くなっている点がデメリットと言えるでしょう。

【早見表】アルミパレットと他パレットの違い

物流パレットの購入を検討している人にとって「アルミパレットはほかのパレットと比べて何が違うのか」をもっと詳しく知りたいと考えている人もいると思います。

アルミパレットと他のパレットの違いについて、簡単に紹介していきます。

アルミパレットプラスチックパレット木製パレットスチールパレット
耐用年数
経年劣化
軽さ
補修のしやすさ
耐熱性
コスト
スクラップ価値

アルミパレットは他のパレットと比較して、コスト面が特に劣っているように見えるかもしれません。とはいえ、耐用年数の長さやスクラップ価値の高さを見てもわかるように、長期的に見るとむしろ経済的ともいえるメリットがあります。アルミパレットは、他のパレットと比較しても、全体的に見てもバランスがよく使いやすいパレットなのが分かります。

また、ここにはありませんがリサイクル性にも優れているため、省エネや省資源を考えている企業によっても、地球環境を守ることに繋がりおすすめです。

アルミパレットの入手方法|メリット・デメリットも

アルミパレットの入手方法としては、大きく分けて4通りの方法があります。

具体的にどのような購入方法があるのか詳しく見ていきましょう。

メーカーからの直接購入

アルミパレットを購入する方法として、メーカーから直接購入する方法があります。大手パレット業者でも取り扱いがあるため、詳しい価格については問い合わせたうえで検討するのをおすすめします。メーカーにて購入できる場合もあれば、代理店を紹介されることもあります。

今までの取引実績はどの程度か、購入を希望している枚数(まとめての方が割引などの交渉もしやすい)を伝えると見積もりがもらえます。少量になると、配送のコストもかかってくるため割高になってしまうこともあります。メーカーによって価格も変わってくるため、見積もりをもらったうえで比較し購入するのがおすすめです。

販売代理店・商社からの購入

アルミパレットを販売代理店や商社を通して購入する方法もあります。日頃、取引をしている業者があれば事前に相談してみてもいいと思います。関係性によっても価格には差が出てきますので、どこまで交渉できるのかによっても変動します。

メーカーにて購入するよりも販売代理店のほうが安くできる場合もあるため、希望の価格も含めて伝えることをおすすめします。また、引き合い優待制という考え方があり、問い合わせが先にあった業者を優先し、同じ案件の見積もりには対応しない場合もあります。安易に相見積もりを依頼してしまうのはおすすめできませんので、気を付けましょう。

パレット販売事業者からの購入

メーカーから直接仕入れて販売している会社(販売代理店や商社のこと)ではなく、さまざまな商品を仕入れて再販を行っている会社のことをいいます。そのため、新品もあれば中古品、再生品もあるため、希望に合わせて価格にあったパレットを提案してもらえる柔軟性も特徴です。

とはいえ、品物が限られてしまうデメリットも把握しておかなくてはいけません。例えば、「このメーカーの新品を多く取り揃えたい」にとっては不向きな点も少なくありません。まだまだ使用できるパレットをできる限り安く、早く購入したい人にとっては特におすすめの方法と言えます。

販売代理店・商社やパレット販売事業者からのレンタル

アルミパレットは、販売代理店や商社、パレット販売事業者からのレンタルでも対応できます。耐久性の高いパレットは10年以上使えるものも多いため、中古であっても十分に使えます。新品よりも安価でレンタルできる点もあり、予算を抑えたい人にもおすすめです。状態を心配する人もいるのですが、一定以上の品質を維持している業者であればそこまで心配する必要はありません。コストを抑えつつ、季節や需要に合わせて調整できるため、柔軟にパレット選びができるのも特徴です。

まとめ

アルミパレットは、いいとこどりのパレットでもあり、衛生面や耐久性にも優れているためさまざまな業界で使用されています。また、リサイクル面など環境に優しいのもアルミパレットの良さと言えます。アルミパレットの購入を考えている人は、ROUTE88にご相談ください。取り扱っているパレットの種類も多いからこそ、予算や業種に合わせて最適なパレットを提案いたします。

私たちは持続可能な開発目標(SDGs)を支援しています。
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