ハンドリフトとは?使い方・メリット・デメリット・選び方も紹介!

物流担当者のなかで、ハンドリフトが気になっている人もいるのではないでしょうか。そもそも、ハンドリフトにはどんな種類があるのかよくわかっていない人もいると思います。ハンドリフトを購入するうえで押さえておきたい、メリットやデメリットについて詳しく紹介します。

また、ハンドリフトの選び方やポイントについても詳しく解説していきます。
ハンドリフト選びで迷っている人は、選ぶ時の参考にするようにしてみてください。

ハンドリフトとは?

ハンドリフトは、パレットに荷物を乗せて手動で移動させるための道具です。その特徴から、ハンドパレットリフトやパレットジャッキと呼ばれることもあります。

倉庫内で行われる業務であり、運搬作業を安全に行う為にも欠かせません。前面についている2本の大きなツメ「フォーク」をパレットに差し込んで、油圧によって持ち上げる仕組みです。

ハンドリフトは積載量の幅が広く、さまざまな種類があります。
一般的によく使われているのは1500㎏の積載量のハンドリフトが多く見られます。

ハンドリフトとフォークリフトの違い

倉庫内で使われているのは、ハンドリフト以外にフォークリフトもあります。ハンドリフトは手動で移動させますが、フォークリフトは運転して移動します。フォークリフトを運転するためには、事前に「運転技能講習修了証」というカードが必要になります。

5日間の講習を受けた上で、修了証を受け取り、運転が可能となります。そのため、免許を持っていない人はフォークリフトは使用できません。ただし、フォークリフトにも種類があるため、すべてのものが運転できるわけではありません。

ハンドリフトは、動かすための免許や資格は必要なく使い方を覚えてしまえば誰でも操作ができます。導入コストも安く、導入しやすい点が大きな違いといえるでしょう。

ハンドリフトとハンドパレットの違い

倉庫や工場で使用するもののなかに、ハンドリフト以外にもハンドパレットと呼ばれているものもあります。ハンドパレットは、ハンドリフトの略称として使われることが多くありますが、他にも「手で運べるサイズの小型パレットそのもの」を指す場合もあります。

実際にはパレットそのものを指すケースはほとんどなく、ハンドリフトと同義語として用いられることが多くなります。

ハンドリフトの構造・仕組みと使い方

ハンドリフトは、比較的操作も簡単ですし、特別な資格を持っていない従業員でも簡単に操作ができるものです。メーカーが変わっても操作方法はほぼ変わらないのが特徴です。とはいえ、レバー部分の位置が変わることもあるため、説明書を確認するようにしましょう。

ハンドリフトは小型のサイズ感なので小回りも利きますし、狭い倉庫のなかで作業をするときにも向いています。狭い通路でもスムーズに操作でき、細かい位置を調整できるのも特徴です。ハンドリフトは、男性のみならず女性や高齢者でも使用している場合が多く、安全性の高さでも知られています。

STEP1

左右2本の爪(フォーク)をパレットに差し込む

ツメの部分が上がっているとパレットに挿せなくなってしまうため、ツメを下にした状態で差し込むようにします。
奥まで挿入してしまうと、フォーク部分が抜けなくなってしまうこともあります。
パレットの破損の原因になってしまうこともあり、入れすぎないように注意しましょう。

STEP2

爪の部分を盛り上げてパレットを浮かします

ハンドル部分を上下に動かして調整します。
上に上げる場合ハンドルのレバーを下げ、手前に動かすと上に移動します。
上昇ポジションは製品によっても変わります。

STEP3

パレットを動かします

ハンドルが左右に動かないように、手前に引いて動かすようにしてください。
レバーはニュートラルポジションにしたうえで、慎重に引くようにします。
また、勢いをつけたまま引いてしまうと荷崩れを起こしてしまうこともあります。

荷物を置くときは位置を調整してパレットからツメを抜きます。
レバーを強く握りすぎてしまうと、フォークが下がりすぎてしまうので気を付けましょう。

ハンドリフトの種類

ハンドリフトと一口でいっても、手動タイプと電動タイプの2種類があります。
ハンドリフトにはどんな種類があるのか、選ぶ時の参考にしてみてください。

手動ハンドリフト

手動ハンドリフトは、一般的なハンドリフトのイメージです。ハンドル部分を上下に動かすことで、手動で操作をしていきます。シンプルな構造になるため誰でも操作がしやすく価格も控えめのものが多くなります。とはいえ、人の手ですべての動作を行うことになります。ある程度力がないと、操作をするのが難しく、持ち上げられる荷物の重さにも制限がかかってしまいます。

電動ハンドリフト

電動ハンドリフトは、パレットを持ち上げるときに電動で行うものです。手動ハンドリフトに比べると価格こそ高いものの、より重い荷物を持ち上げられるのも特徴です。移動させるパレットが多い人にとっても使いやすいタイプといえるでしょう。

また、電動ハンドリフトは、使用時に電源が必要になるためどこでも使用出来るわけではありません。制限されてしまう部分もあるからこそ、用途に合わせて選びましょう。

ハンドリフトのメリット4つ

ハンドリフトを使用する事には多くのメリットがあります。
実際にハンドリフトを使うべきかどうか、迷っている人もいるのではないでしょうか。
ハンドリフトを選ぶ上で具体的にどのようなメリットがあるのか4つ紹介します。

フォークリフトに比べて安価に購入できる

ハンドリフトのメリットとして、フォークリフトよりも安価に購入できる点もあります。フォークリフトは、車両扱いになるため数百万円の費用を必要とすることも少なくありません。中古でも高いコストがかかるため、気になっていても気軽に導入しにくいという問題があります。

ハンドリフトはシンプルですし、安く購入できる点は大きなメリットといえるでしょう。できるだけコストを抑えたいと考えている人にとっても、フォークリフトは使いやすいのが特徴です。

操作に免許や資格が必要ない

ハンドリフトは、操作をするのに免許や資格が必要ありません。そのため、初心者でも使いやすく、女性や高齢者でもハンドリフトを使った作業ができます。操作方法も非常にシンプルですし、ハンドルを操作してフォークを持ち上げ、パレットの下に差し込みます。ハンドルを引くだけで荷物を移動させられますし、上下に動かして調整することも可能です。

また、人が自力では持って移動できないような荷物であっても簡単に運搬できる点も便利です。重量によっては持ち上げることが難しいものの、効率的に重い荷物を運搬したい人にもおすすめです。

狭いスペースでも作業できる

フォークリフトよりも軽量で小回りしやすいため、狭いスペースでも作業がしやすいメリットがあります。きめ細かい動きもできるため、狭い通路でも問題なく使えます。方向転換もしやすいのがハンドリフトの良さでもあります。商品の多い場所であっても移動させることが出来るので、作業のしやすさは大きなメリットといえるでしょう。

位置や高さの微調整ができる

ハンドリフトは、手動で動かすものなので細かい操作など微調整がしやすいのが特徴です。フォークリフトは、電動で動くので重量感のある荷物を持ち上げることは得意ですが、位置の調整は得意とはいえません。

荷物の位置や高さを細かく調整することで、大切な商品の運搬をしたいときにも便利です。商品の破損リスクを減らしつつ、安全な作業を実現してくれるのもメリットです。作業時間を短縮したいときや業務効率を高めたいときにも便利に使いこなせると思います。

ハンドリフトのデメリット4つ

ハンドリフトには多くのメリットがある一方でデメリットもあります。
具体的にどのようなデメリットがあるのか、詳しく見ていきましょう。

木製パレットに対応していないことが多い

ハンドリフトは、木製パレットには対応していないことが多い点もデメリットといえるでしょう。木製パレットを持ち上げようとするとツメの部分が折れてしまい、荷物が下に落ちてしまうことも考えられます。

無理に差し込んでパレットが破損してしまったり、抜けなくなってしまうこともあるのでくれぐれも注意するようにしてください。ハンドリフトとパレットの相性も含め、問題なく使えるかどうか確認しましょう。

段差がある場所との相性が悪い

ハンドリフトは段差との相性が悪いので気を付けなくてはいけません。これは、ハンドリフトに使用されている車輪が小さいこともあり、小さな段差であっても乗り越えることが苦手です。ハンドリフトを安全に使用するためには、フラットな床の環境であれば機敏に動くことができます。

そのため、ハンドリフトを使いたい場所に段差があるかどうかを事前に確認しておきましょう。ハンドリフトの本来の力を発揮できる環境かどうかを調べてから、導入してみるのをおすすめします。

荷物の重量には限界がある

ハンドリフトは、荷物の重量に限界があります。便利な機械ではありますが、すべての動作を人の力で行うため、運べる荷物の重量には限界が出てきます。たくさん積みすぎてしまうと、押して移動するときに方向転換がうまくできなくなってしまいます。

また、荷物を積み上げすぎると持ち上げられなくなってしまったり、荷崩れのリスクが出てきてしまいます。他にも、荷物で前が見えづらくなるため事故の危険性も考えられます。ハンドリフトの重要さには限界があり、安全に使うためにも問題なく使える重量を意識して使えるようにしていきましょう。

管理を怠ると事故やミスが発生しやすくなる

ハンドリフトは、正しい使い方や適切な管理ができていないと、事故やミスが発生しやすくなってしまいます。実際にハンドリフトで起きている事故の多くは、正しい管理をしていなかったことが原因です。使用する前に、油圧やフォークなどの状態を確認しておき、亀裂が起きていないか、タイヤの摩耗はないかを確認しておくようにしましょう。

また、ハンドリフトは、勝手に動くことのないようにパレット部分に差し込んで保管するのをおすすめします。ハンドリフトを安全に使うためにも、適切な管理を行うようにしてください。

ハンドリフトの選び方・ポイント

最後に、ハンドリフトを選ぶ際におさえておくべきポイントを紹介します。

(1)フォークの形状

ハンドリフトを選ぶ時に、フォークの形状を確認することも重要です。製品によってフォークの形が変わるため、普段使っているパレットや段ボールと一致しているかどうか確認しておきましょう。

フォークの形状によってはハンドリフトとの相性が悪く、落下してしまう可能性も出てきます。段ボールをそのままフォークにのせて使用する場合は、平らな形状のハンドリフトにするなど工夫するようにしてください。

(2)フォークの上昇高さ

ハンドリフトのフォークがどの程度上昇するのかも選ぶ時のポイントです。ハンドリフトによっても上昇する高さに違いがありますし、そもそも運搬したい荷物に届かないと意味がなくなってしまいます。荷物を置く棚の高さはどのくらいになるのか、フォークが無理なく届くのかを確認しておきましょう。

(3)最大積載量(対応重量)

ハンドリフトには、最大積載量(対応重量)が決められています。耐荷重以上の荷物を乗せようとしても、持ち上げられなくなってしまったり、落下やフォークリフトが倒れてしまうなどの危険性を伴います。運搬する荷物の重さはどのくらいなのかを確認し、対応重量を確認して選ぶようにしてください。もし、運搬する荷物の重さがわからないときは、大きめの最大積載量(対応重量)のハンドリフトを選びましょう。

まとめ

ハンドリフトを使えば、誰でも簡単に重い荷物を運搬できるようになります。一口にハンドリフトといっても、最大積載量(対応重量)やフォークの上昇高さや形状によっても変わってきます。ハンドリフトならではのメリットやデメリットもあるからこそ、比較しつつ目的にあったハンドリフトを選ぶようにしましょう。ROUTE88では、より低コストで購入できるハンドリフトを取り扱っています。コストを抑えつつハンドリフトを導入したい人は、お気軽にお問い合わせください。

私たちは持続可能な開発目標(SDGs)を支援しています。
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