自社でパレットの購入を検討しつつ決めかねている担当者の方もいるのではないでしょうか。そもそも物流パレットは、どのような購入方法があるのか、新品・中古のどちらを購入したらいいのかなど迷うこともたくさんあると思います。できるだけコストを抑えつつ物流パレットを導入したい人向けに購入やレンタルのメリット・デメリットも比較しつつ事前に把握しておくべきポイントについても詳しく解説していきます。
パレットを導入する前に参考にしてみてください。
もくじ
物流パレットの主な購入方法4選|メリット・デメリットも
物流パレットとは、荷物の輸送や保管の際にまとめる役割を持っているものです。フォークリフトの差し込み口があるため、手動よりも重い荷物の持ち運びもしやすく作業効率を高めてくれます。
まずは、物流パレットのメリット・デメリットについて見ていきましょう。
メリット | デメリット |
・荷物の保管や管理がしやすくなる ・荷物の破損を防ぎリスクを減らせる ・ドライバーの負担を減らせる | ・パレットを回収するまでの負荷がかかる ・フォークリフトに慣れたスタッフが必要 ・サイズによっては積載率の低下になる |
物流パレットには、作業効率を高めてくれるメリットがある反面、フォークリフトの資格を持ったスタッフがいないと使えません。また、荷物によってはパレット輸送が向かないケースもあります。
(1)メーカーから直接購入する
パレットを購入するうえで、最も一般的なのがメーカーから直接購入する方法です。専門業者ならではの品揃えの良さはもちろん、自社のニーズに合わせて欲しいサイズのパレットを柔軟に用意できます。パレットの材質にも種類があるため、荷物やコストも含めて決められます。
具体的なニーズに合わせたパレットを用意できる点は、メーカーならではのメリットです。とはいえ、メーカーのなかには最低注文枚数を決めている場合もあるため、コストがかさんでしまうことも考えられます。必要な枚数のみ購入するのが難しくなってしまう点は覚えておきましょう。また、メーカーで取り扱っている製品のみとなってしまうため、幅広く比較したうえで購入できないデメリットもあります。
(2)販売代理店・商社から購入する
パレットのメーカーを絞って購入するのが難しい場合は、販売代理店や商社から購入するのをおすすめします。メーカーとは違い、さまざまな種類のパレットを取り扱っているのが特徴になり、比較しつつ決められる点がメリットと言えるでしょう。
パレットの材質はもちろん、形状も含めて選べるため、ニーズにあった製品を探したいと考えている人にもおすすめです。比較できる良さはありますが、販売代理店や商社を経由する場合は中間マージンが発生する為、メーカーより直接購入するよりもコスト的な負担が大きくなってしまうこともあります。販売代理店・商社によっても条件が変わってくるため、事前に問い合わせたうえでニーズにあっているかどうかで判断するようにしましょう。
(3)物流用品通販サイトで購入する
物流用通販サイトでパレットを購入する方法もあります。通販サイトになると実店舗を持っていない業者になるため、パレットの実物を見てから購入できなくなってしまう点は注意しましょう。その分、コストを削減しているため最低注文数の縛りもなく、1枚から気軽に購入できます。
事業規模も関係なく注文できることもあり、自社まで運搬してもらえるメリットもあります。届くまで確認できないため、期待通りのパレットとは限らないサイズを購入してしまう可能性も考えられます。サイズ間違えや枚数をじっくりと検討したうえで通販サイトにて購入するのを検討してみてください。
(4)ホームセンターで購入する
物流パレットは、ホームセンターにて購入する方法もあります。例えば、全国にあるカインズやホームセンターコーナン/コーナンPROなどのホームセンターでも物流パレットを取り扱っています。そのため、気軽に1枚から購入することもできるメリットもあります。実際に手にとって確認できることも、ホームセンターならではの良さと言えるでしょう。
ただし、ほかの購入先と比較したときに種類が非常に限定的になるため種類(標準サイズのみ/リサイクルパレット・ワンウェイパレットのみ等)の在庫にも限りが出てきます。ホームセンターになると大ロットでの取り寄せや割引なども適用されないため、数枚程度のパレットが欲しい時や予備が欲しいときに適している方法です。
物流パレットは「新品」と「中古」どっちが良い?

物流パレットの購入においては「新品を買う」か「中古を買うか」の選択肢があります。パレットの新品と中古のメリット・デメリットを踏まえつつ、どのような人やケースに向いているか説明します。
新品パレット購入のメリット・デメリット
それでは、新品パレットを購入した場合のメリット・デメリットを紹介します。
メリット:
新品パレットのメリットとして、耐久性が高く使用できる期間が長くなることです。また、パレットの状態が良くなるため、見栄えも良く取引先に好印象を与えることも可能です。パレットに企業名(名入れ)やフォークガイドなどの取付オプションを追加することも可能です。柔軟に調整しやすいパレットが手に入る点も、新品ならではのメリットです。
デメリット:
新品パレットのデメリットは、購入コストや高くなり初期投資が大きくなってしまうことです。必要なない数による違いもありますが、その分初期投資が大きくなるためコストとして負担できるかどうかです。物流パレットにどのくらいの予算をかけるのかを踏まえて、選ぶようにしていきましょう。
中古パレット購入のメリット・デメリット
中古パレットでも金属製パレットや木製パレットは耐用年数が長く十分に使える可能性があります。
そのため、中古から耐用年数を重視して購入する場合は金属製パレットやプラスチック(リサイクルパレットを除く)を優先と考えるのをおすすめします。それぞれのメリット・デメリットを見ていきましょう。
メリット:
・安価なためコスト負担を大幅に軽減できる
中古パレットの購入のメリットとして安価でコストの負担が少ないため、初期費用を抑えられる点です。
企業にとっても実際にパレットを使ってどのくらい使用できるか不安に思っている人にとっても、安価で負担を減らせる点は大きなメリットと言えると思います。
デメリット:
中古パレットのデメリットとして、形状や耐久性にばらつきがある点です。そのため、破損や事故のリスクがやや高くなってしまうため、注意して扱う必要が出てきます。パレットの状態の見極めが難しいため、購入したもののすぐに破損してしまう場合も考えられます。とはいえ、信頼できる業者からの購入であれば、このデメリットはほとんどありません。
物流パレットは「購入」と「レンタル」どっちが良い?

物流パレットは、購入ではなくレンタルする方法もあります。また、利用状況やコスト(予算)、管理負担などの観点で見て、自社に適した方法を選ぶことをおすすめします。購入とレンタルでどのような違いがあるのかメリットやデメリット、おすすめの人やケースを含めて解説です。
パレットを購入するメリット・デメリット
パレットを購入した場合のメリット・デメリットについて見ていきましょう。
メリット:
パレットを購入した場合のメリットとして、長期的なコスト削減に繋がる点があげられます。また、パレットのカスタマイズや名入れなどの自社仕様に合わせやすいメリットも期待できます。使用頻度が多い場合は、何度も繰り返し使えますし安定して運用することも可能です。
デメリット:
パレットを購入した場合のデメリットは、初期投資が大きく負担になってしまうことです。コスト的な問題もあるため、企業によっても考え方が変わってきます。また、パレットを保管するためのスペースや管理作業が必要になるため、管理的な負担も出てきます。使用頻度が少ない場合は、コストパフォーマンスが下がってしまいデメリットになってしまいます。
レンタルパレットを利用するメリット・デメリット
レンタルパレットを利用するメリット・デメリットを説明します。
メリット:
レンタルパレットは、購入よりも初期投資を抑えられる点です。保管や管理にかかる労力やコストを抑えられるようになるため、余計な費用もかかりにくくなります。また、使用頻度やシーズンに合わせて柔軟に調整できるなど、使い勝手の良さもレンタルならではです。
デメリット:
レンタルパレットのデメリットは、長期間の使用になる場合は購入よりもトータルコストがかさんでしまうことです。そのため、短期的な利用に向いた使い方と言えるでしょう。また、レンタルでは名入れや特注しようなどのカスタマイズができません。また、パレットの紛失や破損によっても補償が必要になるため、扱い方にも十分に注意しなくてはいけません。
物流パレットを購入・レンタルする前にチェックしておくべき基本仕様

最後に、物流パレットと一口に言っても製品によって種類・仕様は細かく異なります。
パレット選びに失敗しないためにも「パレット素材」「サイズ」「形状」「耐荷重」が自社に運搬する荷物環境に適しているかをしっかりとおさえておくことが大切です。
こちらでも詳しく紹介していますので参考にしてください。
パレットの素材
パレットには、素材による違いがあります。
代表的なパレットの素材の種類の違いについてみていきましょう。
木製:十分な耐荷重を持ったパレットで、価格が安価で荷物が滑りにくい特徴があります。
ただし、木のささくれが起こりやすく、貨物の破損リスクを高めてしまう可能性も考えられます。
金属製:鉄やアルミニウムを原料にしたパレットになり、耐荷重量や強度に優れており優秀な種類としても知られています。ただし、パレットの重量が重くなってしまったり、コスト的な負担が大きくなってしまう点はデメリットと言えるでしょう。
プラスチック製:一般的なパレットの種類になりプラパレと呼ばれて親しまれています。穂損が少なく、強度や耐荷重にも優れているのが特徴です。湿気にも強く使えますが、一度破損してしまうと再生するのが難しく廃棄するしか選択肢がなくなってしまいます。
紙製:クラフト紙を使用しているパレットになり、段ボールパレットとも呼ばれることがあります。5トン程度までは耐えられる仕様になっており、ワンウェイパレットとして使われるのが一般的です。廃棄やリサイクルのしやすさは他の素材と比較しても特筆する点があります。
パレットのサイズ
パレットにはさまざまなサイズがあり、ある程度の規格も存在します。
日本国内で流通しているものは、主に「1,100 × 1,100」「1,100×900」「1,200×1,000」などのパレットサイズです。海外のパレットサイズは、アジア圏「1,100×1,100」、北米「1,067×1,067」、ヨーロッパ「1,200×1,000」などのサイズがあります。日本国内JIS規格におけるパレットの標準サイズが存在し、T11型という「1,100 × 1,100 × 144」が使われています。
パレットの形状
パレットは形状による違いもあります。
今回は代表的なパレットの形状を紹介します。
平パレット:パレットの上部の構造がなく、フォークリフトの差込口がついているタイプです。
素材にも種類があり、プラスチック製や木製、金属製、段ボールなどの種類があります。
ロールボックスパレット:車輪がついているタイプのパレットです。カゴ車と呼ばれるものになり、フォークリフトを使わずに移動できるメリットがあります。配送センターなどで使われています。
ボックスパレット:3面もしくは4面の側面がつけられているものです。パレットそのものがケースになっていることもあり、なかには蓋つきのものも存在します。単体で積み上げるのが難しい時はボックスパレットを使うのをおすすめします。
サイロパレット:粉状の貨物を運ぶためのものになり、下部に開閉装置がついています。粉の貨物を挿入したうえで、運搬したあとに下部を開き取り出します。
パレットの耐荷重
パレットを選ぶ時に、耐荷重についても確認しておく必要があります。基準値以上の荷物を積載してしまうと、荷崩れが起きてしまったり事故の原因となってしまうことがあります。安全に作業を行うためにも、パレットの耐荷重についてしっかりと調べることが大切です。
まとめ
物流パレットを導入するうえで、一口に購入方法といってもメーカーからなのか代理店や商社、通販サイト、ホームセンターなどのさまざまな場所で購入できます。実際に目で見て購入したいのであれば、メーカーやホームセンターの方法もあるでしょう。Route88では種類豊富なパレットをそろえているからこそ、予算に合わせて選ぶこともできます。物流パレットをお探しの方はお気軽にお問い合わせください。