物流・倉庫管理担当者のなかには、物流パレットの寿命(耐久年数)について知りたいと考えている人もいるのではないでしょうか。パレットの種類によっても変わりますが、安全にパレットを使用するためにも寿命(耐久性)を把握し適切な管理を行う必要があります。なかにはパレットの寿命(耐久年数)を超えたまま使用し続けていることも少なくありません。物流パレットを日々扱っているからこそ、寿命(耐用年数)についてしっかりとポイントを押さえておきましょう。
もくじ
そもそも物流パレットとは?

物流パレットとは、荷物の保管や輸送時に使われている台座(平台)のことをいいます。フォークリフトを使用するための差込口もあり、ハンドリフトなどを使い重量感のある荷物でも安全に運ぶことができます。
手動で荷物を輸送するよりもパレットを使うことで、一度に多くの荷物を運搬できるようになります。
一口にパレットといってもさまざまな種類があり、木製パレット・プラスチックパレットが安価でよく利用されています。他にも、環境に配慮しワンウェイパレットとして人気の段ボールパレットや、耐久性に優れており何度も利用できる金属パレットなどもあります。業種によっても適切なパレットの種類が変わってきますので、材質ごとの違いを理解したうえで効率よく荷物を運ぶことをおすすめします。
パレットには法定耐用年数はある?
パレットに法定耐用年数があり、寿命で買い換えるべきという印象を持っている人もいるかもしれません。そもそも、法定耐用年数とは、税務上の耐用年数のことをいいます。パレットなどの物流機器は固定資産に分類されるため、本来の役割を果たす期間が税務上で決められ法定耐用年数とされています。倉庫や工場で使用するパレットは、1台あたり10万円以下の場合は消耗品の勘定科目にて処理します。寿命ではないため、パレットには法定耐用年数がないと言えます。
【種類別】物流パレットの寿命(耐久年数)

一般的な物流パレットの寿命は5年〜10年前後だと言われています。とはいえ、一口に物流パレットといっても材質によってさまざまな種類があります。寿命(耐用年数)の違いもあるため、自社で使用しているパレットの材質をもとにどの程度使用できるか確認する必要があります。
木製パレット
木製パレットは、木材を材料に作られているパレットになり、カラマツ(国内産・輸入あり)を使い作られています。構造コストが低いことでも知られており、荷物の滑りを防ぎ安全に荷物を運ぶことができます。
日本のみならず世界的にも需要が高い種類として知られています。木製パレットは安価で購入しやすいものの、寿命(耐久年数)は、約3〜5年程度になるといわれています。木材を使用しているため屋外での使用や温度・湿度の影響を受けやすく腐食はが進んでしまいます。使用環境によっては3年未満でも劣化が進んでしまうことも考えられます。木製パレットは、劣化や破損しやすい一方で修理を行うことも可能ですしコスト的な負担も少ないパレットです。
プラスチックパレット
プラスチックパレットは、木製パレットの次に需要が高く、多くの業界でも使用されています。耐久性や耐水性に強い材質になるため、約5〜10年の寿命(耐久年数)が期待できます。主に、ポリプロピレンやポリエチレンなどの合成樹脂を使用しています。
湿気の多い環境にも適しているため、安全に商品を輸送でき食品業界でも多く使われています。ただし、プラスチックパレットは衝撃による割れや重みによる反りが劣化の原因となります。一度破損してしまうと修理が難しく処分しなくてはいけなくなります。適切な方法を使用すれば、10年以上品質を維持して使用することも可能です。
金属パレット
金属パレットはスチールパレットとも呼ばれており、衛生的に使用できるのはもちろん火災のリスクが少ないパレットとしても注目されています。
耐久性にも優れており、耐汚性もあるため汚れやすい商品や荷物を輸送するときにも適しています。また、重量物の運搬に使用されることが多く、金属パレット自体も重量があります。とはいえ、金属パレットも適切な管理が必要となり酸化していくため、錆びの対策や洗浄を行う必要があります。また、一度破損してしまうと、プラスチックパレットと同様に修理が難しいため処分しなくてはいけません。
段ボールパレット
段ボールパレットは環境に配慮したワンウェイタイプです。名前の通り段ボールを素材として使用しているため、寿命は非常に短く使い切りとしての使用がほとんどです。価格も安く気軽に購入できますし、使わなくなったらリサイクルとして出すことも可能です。軽量なので空の状態でも移動がさせやすいなどの特徴もあります。ただし、段ボールの性質上水分に弱くすぐに使えなくなってしまうことがあります。
そもそも、段ボールパレットが注目されるようになったのが2021年頃から問題になっているウッドショックによるものです。
木材の需要が高まり供給不足になったことで、段ボールパレットの需要が伸びています。
物流パレットの寿命(耐久年数)を把握することの重要性

物流パレットの耐久性を把握することは、適切なコスト管理をしつつリスクを減らし安全性を確保するためにも欠かせません。具体的に耐久性を把握することにどのような重要性があるのか見ていきましょう。
メンテナンス・買い替えに関する計画的な運用ができる
物流パレットの耐久性や想定寿命を把握することによって、長期的な計画運用を実現してくれます。なかには忙しさを理由に場当たり的な対応になってしまっているケースもあるのではないでしょうか。パレットの寿命(耐用年数)がわかれば、「〇年後に更新予定」「〇年目から点検頻度を増やす」のように、具体的なスケジュール計画を立てることも可能です。設備投資を考えるうえで、買い替えの時期を事前に見越して資金を準備することもできます。パレットは必需品とはいえ、枚数が増えればその分高額になりますh。突発的な大量買い替えやそれによるキャッシュフローの悪化を防ぐことにも繋がります。コストの平準化に繋げることもできるため、適切な運用管理にも繋がります。
リスクの回避・安全性の確保につながる
耐用年数を超えたパレットを使用していると、さまざまなリスクを引き起こしてしまいます。そのため、物流パレットの耐久性を把握したうえで、材質ごとに異なる適切なタイミングで点検やメンテナンス、買い替えを実施する必要があります。パレットを劣化した状態で使わないように、運用体制を整えることにも繋がっていきます。その結果、破損をはじめとした突発的なトラブルや従業員の負傷を防ぐことにも繋がります。安全管理の観点から考えても設備の状態を把握することがとても重要と言えるでしょう。
寿命(耐久年数)を超えた物流パレットを使用し続けるリスク

物流パレットは日々の荷役作業や保管業務のなかで、何度も使用される資材の一つです。
そのため、見た目に大きな破損がないとしても、長年使い続けることによって徐々に劣化が進み、強度の低下に繋がっていきます。管理ができていないパレットを使ってしまい、想定外のトラブルに繋がる可能性もあります。寿命(耐久年数)を超えたパレットを使い続けることは、大きなリスクとなります。具体的には現場の安定的な稼働への影響や安全性にも影響を及ぼしかねません。
実際にどのようなリスクが考えられるのか詳しく見ていきましょう。
「作業中の事故」に関するリスク
劣化して強度が低下しているパレットをそのまま使い続けた場合、破損や荷崩れの原因となってしまうことが考えられます。荷崩れはなかにある商品の破損に繋がる可能性もあり、企業としての信用問題にも繋がってしまいます。
他にもフォークリフトを使った作業や荷降ろしによる破損や荷崩れが起こることも考えられます。従業員の負傷の原因に繋がってしまうこともあるため、作業中の事故には十分に注意しなくてはいけません。
「業務の停滞」に関するリスク
寿命(耐用年数)を超えたパレットになると、作業中に破損が生じることもあります。荷物の積み替え作業や再検品が必要になるため、作業も増えてしまいます。また、それに伴い出荷遅延や作業スケジュールの乱れに繋がるなど、さまざまな部分で影響してしまいます。他にも繁忙期や大量出荷時になると、より大きな影響を与えるため、企業としての信用問題にも繋がってしまいます。突発的な対応が増えることによって、実際に現場に出ているスタッフの負担やコストの増加に繋がる可能性も考えられます。
「企業の信用」に関するリスク
劣化したパレットを使うことで、企業の信用に直結してしまうことも考えられます。異物混入や内部腐食・カビなどのさまざまなリスクがあり、品質管理体制に疑問を持たれやすくなってしまいます。取引先からの低評価に繋がることもあり、最悪の場合取引が中止になってしまうこともあります。万が一、パレットの劣化が原因となり事故やトラブルが起きてしまった場合は、損害賠償や契約の見直しに発展する可能性もゼロとはいえません。パレットの適正管理は企業としての信頼度にも直結する部分です。
物流パレットの寿命(耐久年数)を延ばすためのポイント

物流パレットを適切に管理するのはもちろん寿命(耐用年数)を延ばすためのポイントを3つ紹介します。日常的なパレットの扱い方はもちろん、管理も必要になってきます。無理な扱い方をすれば、パレットの破損や劣化が進んでしまいます。寿命を延ばし長く安全に使うためのポイントを見ていきましょう。
耐荷重を守る
パレットの材質によって、それぞれの耐荷重が決められています。耐荷重とはパレットが支えられる重量の最大値のことをいいます。壊れずに安全に荷物を運搬し保管するためのものというとイメージしやすいと思います。木製パレットは材質によっても変わりますが、1,000kg(動荷重)程度だといわれています。止まっている状態であれば4,000kgと十分な耐荷重があるのがわかります。プラスチックパレットは、素材や構造でも変わりますが、300kgから最大値で5,000kgと重量感のある荷物にも対応できます。
作業中は丁寧に扱う
物流パレットの寿命を延ばすためには、パレットの扱い方によっても変わってきます。フォークリフトのツメの部分を乱暴に差し込んで使ったり、無理な扱い方をしてしまい破損させてしまうことがあります。また、耐久性には優れているパレットでも、過度な衝撃には弱く割れてしまったり、曲がってしまい使えなくなってしまうこともあります。作業中は中に商品が入っていることも踏まえ丁寧に扱うようにしてください。パレット強い衝撃には向かないからこそ、丁寧な取り扱いが重要です。
適切な方法・環境で保管する
パレットを長持ちさせるためにも、適切な方法や環境での保管が欠かせません。空パレットとして保管するときは、高く積み上げたり縦置きすると衝撃によって破損してしまったり、作業員の危険性にも繋がるためおすすめできません。また、パレットの材質によっても適切な保管環境は変わってきます。木製パレットは温度や湿気に弱く直射日光のあたる場所に保管するのは向きません。屋内で風通しの良い環境で保管することで、パレットを長持ちさせることにも繋がります。
定期的に点検・メンテナンスを行う
パレットは使用頻度も多いものだからこそ、日々劣化していると考え定期的な点検やメンテナンスを行う必要があります、定期的にパレットの状態を点検しておき、劣化してしまう前に洗浄などのメンテナンスを行うのをおすすめします。定期的に点検をする習慣をつけておくことで、劣化の早期発見にも繋がりやすくなります。また、木製パレットはちょっとした劣化を確認した場合、すぐに修復しておくのをおすすめします。修復してまだまだ使える可能性もあるため、長く使用できるようになります。
物流パレットは「購入」と「レンタル」どちらを選ぶべき?

物流パレットの調達方法には「購入(新品または中古品)」と「レンタル」より選択できます。
レンタルパレットの場合、気軽に購入でき初期費用の負担を押さえることにも繋がります。また、レンタルになるため、必要数量のみ利用でき無駄もありません。倉庫や工場に広いスペースを必要としないため、保管スペースの削減や資金負担の軽減に繋げることも可能です。ただし、あくまでも借り物になるため、所有権はレンタル事業者が持っていることになります。パレットを破損させてしまったときや、適切な管理ができておらず劣化させてしまったときに、損害賠償責任が発生することもあります。
耐久性に弱い木製パレット・段ボールパレットの場合、使用環境次第では購入のほうがコスト的にも優れている場合もあります。反対に、メッシュパレットやスチールパレット、ロールボックスパレットは、耐久性にも優れており、長期的に使用できます。また、金属パレットは高額なこともありレンタルで調達するのもおすすめの方法です。パレットの材質によっても寿命(耐久年数)が変わります。使用目的を踏まえたうえで、購入するべきかレンタルするべきかを判断することが大切です。
まとめ
パレットの寿命(耐久年数)は材質によっても変わりますし、最適な環境で保管すること、メンテナンスなどの管理ができていないと、劣化が進んでしまいます。パレットの在庫を持つとなれば、管理面の負担もかかってきてしまうため、レンタルでの利用もおすすめです。ROUTE88は、パレットの在庫の種類も多く予算にあわせて選択できます。パレットをお探しの方はお気軽にお問い合わせください。