破損した物流パレットは修理できる?種類・破損箇所別の補修方法も

物流現場で使用しているパレットの破損や劣化で修理ができないか、気になり調べている人もいるのではないでしょうか。使用しているパレットの種類によっても異なりますが、自社で対応できるものもあれば修理・補修を業者に依頼しなくてはいけないケースも出てきます。

日々の業務で欠かせないものだからこそ、長く使えるにこしたことはありません。物流担当にとっても重要なパレットの修理・補修のポイントについても熟知しておきましょう。

破損・劣化した物流パレットは修理・補修できる?

まずは破損や劣化が見られる物流パレットでも、状態によっては修理や補修を行い再利用ができる場合もあります。ただし、すべてのパレットが修理できるとは限らず損傷の程度や内容によって、パレットの廃棄を検討するべきケースも考えられます。破損・劣化した物流パレットを修理できるケースと、できないケースについて、紹介していきます。

できるケース:板の割れや欠け、浮き、外れといった構造上の不具合が見られる場合は、修理できる可能性が高まります。部品の交換や固定によって修理できる場合が多いため、適切に補修すれば使用を継続できます。また、軽度の劣化になるとコストを抑えつつの運用もできるのが特徴です。

できないケース:異物や強い臭いの付着、虫食いによる内部の損傷、樹脂や木材全体に染み込んだ汚れなどの著しく状態の悪いパレットは修理・補修ができないケースも多くなります。この状態のパレットを使い続けてしまうと、輸送物への影響もあり品質トラブルに繋がってしまうことも考えられます。修理のコストもかかるため、廃棄を選択するのが望ましいです。

物流パレットの修理可否を判断するポイントは以下の通りです。

  • 補修によって安全性や衛生面が確保できるかの視点をもつことが重要
  • 見た目だけでなく輸送物への影響も考慮し、修理か交換かを判断する

ことを重視して考えてみてください。

【破損箇所別】木製パレットの修理・補修方法

物流パレットの修理・補修方法はパレットの種類(素材)と破損箇所によっても大きく変わってきます。

まずはパレットでよく使われている木製パレットの修理・補修方法を紹介します。

軽度のひび割れ・ささくれ

木製パレットで軽度のひび割れやささくれなど構造に影響しない程度であれば、木材用接着剤を使って補修しても問題ありません。しっかりと固定するために、たっぷりの接着剤をつけるようにしてください。軽度の補修時のやり方のポイントとして、亀裂部分に接着剤を塗布してクランプなどで固定します。その後、十分に乾燥させたあとにサンドペーパーを使って表面を整えることによって、パレットの状態を整え、作業安全性を高められるようになります。

天板や底板の割れ・折れ

天板や底板が割れている・折れている状態のときは、破損している板の部分を新しい部品に交換するのが基本となります。部分的な修理・補修を行ってもすぐに壊れてしまうことも考えられます。パールやクリッパー、ハンマーなどを使い固定されている釘やビスを外して、破損部分を取り除いていきます。適切なサイズを測ったうえで、新しい板を用意し、釘打ち機でしっかりと固定して完了です。

釘・ビスの緩み

長期間使用したパレットは、釘やビスの緩みが出てしまうこともあります。緩んでいる部分は、ハンマーやドライバーを使って締めなおす必要があります。固定している釘やビスそのものに劣化が見られるときは、新しいものに交換するのがおすすめです。固定する力が弱いままにしてしまうと、大切な荷物が荷崩れしてしまい、事故に繋がる恐れも出てきます。定期的に確認するのはもちろん、早めの対策が重要になります。

【破損箇所別】プラスチックパレットの修理・補修方法

次に、プラスチックパレットの修理・補修の方法を紹介します。破損の程度によっても異なりますが、どの部分に亀裂や欠け、変形が見られるのかによっても対応が変わってきます。

表面の穴・亀裂

プラスチックパレットは使い勝手の良さはありますが、修理・補修が必要になるケースも少なくありません。表面にできる小さな穴や傷などは摩擦によって起こることも少なくありません。亀裂も含め簡易的な修理・補修であればプラスチック溶接を使ったり、専用接着剤を使って補修することも可能です。

補修する前に、まずは表面の汚れや油分を必ず取り除くようにしておき、溶着や接着処理を行うのがポイントです。補修の後は、パレットとして十分な強度が確保されているかを確認しておくのをおすすめします。

一部の欠け・変形

プラスチックパレットの部分的な欠けや変形は、損傷部分を切り取るのが基本となります。切り取ったあとに溶接や研磨・研削を行い新しいパーツに交換することになります。とはいえ、パレットの変形が広範囲になる場合は、耐荷重に影響してしまうケースもあります。そのため、パレットで安全に輸送するためにも修理ではなく交換もしくは廃棄を検討する必要が出てきます。

脚部・支持部の破損

プラスチックパレットのなかでも脚部や支持部などは、荷物を運搬するうえでの安定性に直結する部分です。軽微な破損であれば溶接や接着などの補修で対応できる可能性も出てきます。プラスチック溶接や接着剤を使って修理ができ、壊れた部分の周辺をキレイにしたあとに溶接で固定していきます。

破損の程度によっても異なり、大きな破損が見られるときは使用を中止して、交換や廃棄を選択するのが望ましいとされています。

【破損箇所別】金属パレットの修理・補修方法

次に強度が高く耐久性に優れ、長く使用することの多い金属パレットの修理・補修について説明します。

パレットの値段が高いこともあり、修理・補修して使いたいと考えている人もいるでしょう。

パレットの状態によっても修理・補修が変わってきます。

フレームや部材の折れ

金属パレットのフレームや部材部分が壊れているときは、溶接を使った修理が一般的になります。破損している部分の周辺の錆びや汚れを除去したあとに、適切な溶接処理を行います。ワイヤーブラシなどで丁寧に作業を行ったあとに、壊れた部分を溶接し固定していきます。作業を行うときは前対策を徹底するのはもちろん、修理後はパレットの強度が問題ないか確認するのが必要です。

部品の変形・激しい損傷

金属パレットの部品が大きく変形しており使えない場合や、損傷が激しい場合は該当する部分を切断し新しい部材に交換するのが基本となります。切断トーチやグラインダーなどの機材を使って、損傷している部分を取り除くようにします。その後、ボルトやリベットを使って固定して所定の位置に戻していきます。元の耐荷重や安定性が確保できている状態かどうかを確認することが重要になってきます。

錆・腐食の進行

金属パレットは、状態によって錆びや腐食が進行してしまう場合もあります。ワイヤーブラシや研磨工具を使って錆びを除去したあとに、防錆処理や塗装を施して補修していきます。錆びや腐食が軽度のものであれば、耐久性を回復できる可能性もあります。ただし、腐食が深刻な場合は、パレットの強度低下リスクがでてくるため、修理ではなく廃棄を検討する必要があります。また、錆びを繰り返さないように、洗浄剤を使って塗布する、保護コーティングを使うのもおすすめです。

パレットの修理・補修は「自社対応or業者依頼」どちらが良い?

物流パレットの破損や劣化が生じたときに、自社で修理するべきか専門業者に依頼するべきか迷っている人も多いのではないでしょうか。どちらが適切な方法かどうかは、パレットの素材や破損の程度によっても変わってきます。

例えば、物流業界でよく使われている「木製パレット」は、表面のひび割れやささくれ、釘やビスなどの緩みなど軽微な破損になると、自社で対応できます。スピーディーに使えますし、コストの削減にも繋がるので、長い目で見ても修理がしやすくなります。ただし、木製パレットで板の割れや折れ、欠けているなどの破損が見られるときは専門業者に依頼するのをおすすめします。木製パレットは需要の高さもあり、修理を行っている業者の数も多く、耐荷重や安全性に考慮した補修も期待できます。

金属パレットは、DIYでの修理が難しい素材の特性を持つため、リペアやリフレッシュサービスを提供している専門業者への依頼が基本となってきます。特に、金属パレットは導入コストも高いため、買い替えよりも修理を選択したほうが、結果的にコストを抑えられるケースも多くなります。

パレットの修理・補修は「自社で対応できるかどうか」だけで選ぶのではなく「安全に使い続けられるか」の視点を持って判断をしていくことも重要になってきます。パレットの素材や破損の状況に応じて、DIYで修理できるかどうか、専門業者に依頼するべきか使い分けるのをおすすめします。もし、パレットの修理・補修が自社で対応できるかどうかがわからないときは、業者に相談しておきましょう。

パレットの修理・補修を自社で対応するときの安全上の注意点

パレットの修理・補修を自社で対応する場合に、安全性を高めるための注意点があります。

DIYでパレットの修理をする場合は、安全対策を徹底することが欠かせません。

安全上の注意点には以下のようなものが考えられます。

  • 作業時は保護メガネや手袋、防じんマスクなどを着用して行うこと
  • 破片や粉じんから身を守るためにも適切な距離を保つこと
  • 作業内容に適した工具を正しく使用すること
  • 接着剤や溶接作業を行う際は、十分に換気された環境で行うこと

など、環境を整え、安全に作業ができると判断できる状態で行うことが大切です。

また、作業後に十分な耐荷重が期待できるパレットかどうか、安全に輸送するために状態の確認も忘れずに行うようにしてください。

パレットの修理・補修に関するよくある質問(Q&A)

最後に、パレットの修理・補修に関してよくある質問を説明していきたいと思います。

Q1.パレットの修理・補修にかかる費用はどれくらい?

パレットの修理・補修費用は損傷の度合いによっても変わってきます。例えば、木製パレットの場合損傷によっては板交換を行うケースもあるでしょう。この場合は、数百円から1,500円程度(1枚ごと)と安価な価格帯で修理・補修ができます。金属パレットになると、約3,000円からが目安となるため、木製パレットよりも高い価格帯になってしまいます。パレットの損傷が激しい場合は、修理費用よりも買い換えたほうが安く済む場合もあります。パレットの状態に合わせてよく検討して決めるのをおすすめします。

Q2.レンタルパレットを破損させてしまった場合はどうしたらいい?

パレットをレンタルしている企業のなかには、破損させてしまい対応に困ったこともあるかもしれません。破損したパレットが自社のものではなくレンタルしたもののときは、すぐに使用を中止したうえで、レンタル事業者にすぐに連絡して指示を仰ぎます。レンタルパレットは、事業者の所有物になるため、自社判断で勝手に修理したり、無断で破棄してしまうと契約違反となります。全額賠償を求められる可能性も出てくるため、破損した状況を正確に伝えたうえで事業者の指示に従い対応するのが望ましいやり方です。

Q3.パレットの修理・補修後できる限り寿命を伸ばすためには?

パレットの修理・補修を行ったあとにできる限り寿命を伸ばすためには、日常的な取り扱いや管理が重要になってきます。フォークリフトやパレットジャッキの操作方法を見直しておき、無理な扱いや過度な衝撃を与えないように現場での取り扱いルールを徹底するようにします。

また、定期的にパレットの状態を点検しひび割れや緩みなどが起きていないか、異常を早期発見することも大切になってきます。パレットを保管するときは、湿気の少ない清潔な場所を選ぶようにして、過度に高く積み重ねて置くことのないように注意してください。パレットによっても、定められた耐荷重があるためしっかりと守ることで、寿命を延ばすことにも繋がっていきます。

まとめ

パレットの修理・補修は自社で対応できる場合と専門業者に依頼したほうがいいかどうかは、パレットの状態によっても変わってきます。自社で行うときは環境や設備を整えたうえで、安全な環境で行うようにしてください。また、ROUTE88は種類豊富なパレットを用意していますので、新品はもちろん中古も含め予算に合わせて選ぶようにしてください。また、中古パレットの買取先をお探しの方は、ご相談ください。

私たちは持続可能な開発目標(SDGs)を支援しています。
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